台湾紀行 ・・その5 (“故宮”・・その悠久の歴史的遺産)

「台湾」「故宮博物院」である・・。
収蔵品の数、65万点・・!3か月に一度、入れ替えをしても全てを観終わるのに8年の歳月が掛かるほどの巨大博物館であり、世界四大博物館のひとつに数えられている・・。
収められている収蔵品の数奇な運命も、激動のアジア史の中で特別である。

中国の歴代王朝が住む北京の「紫禁城」に、収蔵されていた品が清王朝末期と日本軍の満州国建国に伴う影響で、その多くの収蔵品の殆どを  南京に移動し、戦争末期は四川省まで移して、その後は中国の内紛のため、厳選された50万点もの収蔵品を「台湾」に運んでいる・・。
今回で三度目の来館になるが、今回ほど「人」が多く、ゆっくり見れなかったことはなかった・・。それほど人気の“スポット”ということだろう!

特に最近は中国本土からの観光客が多く訪れているらしい。先にもお伝えしたが水面下では、交流が盛んで、「台湾」から中国本土に人件費が安いため工場や営業所を移したところも多くあるみたいだ。もちろん!逆も有るわけで、富裕層の観光地としての人気もあるらしい。

収蔵品のことも話しておこう・・。古い時代の土器、青銅器、書などは流石に中国の歴史と偉大さを感じるが、精巧で有名な「翠玉白菜」は、「玉」の緑と白を鮮やかに使い分け本物の白菜のように作りその上部には「キリギリス」や「イナゴ」を載せている、かなり精密な凄い作品だ!1152.8?の「清明上河図」も「清」代に作られ、「北宋」の都の出来事を巨大な絵巻物に描き細部の細かな仕草まで様々な風景を紹介したものとして世界でも超有名である・・。今回はこれらの名品をゆっくり観られなかったので、  近いうちに必ず、ここに戻ってくることを誓う・・!

しかし、修学旅行の学生や、日本、中国などの観光客が多い中で
昔、「台湾」に係わったであろう日本人の老夫婦が、ツアーとは関係無く、仲良くゆっくりと展示品を観ていた・・!もう何回も来ているという筋金入りの「故宮ファン」だった・・。その後ろ姿が「故宮博物館」と同じように
「凛とした歴史」を感じさせてくれた・・。私も歳を取ったらあのようになりたいなぁ・・と思い感じさせてくれる、ひとコマだった・・。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です